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じゅんれい


じゅんれい

じゅんれい
アントシアンは、糖分が変化して作られるものです。
そして、糖分は、葉の光合成によって同化される炭水化物が元になっていることから、離層が形成されてても、葉ではまだ光合成を行う能力がある時期、つまり、養分蓄積しているとはいえ、まの面積のおよそ半分くらいは緑色を呈している時期であるといえます。
そして、アントシアンが作られて、その後、離層の形成が進行するにつれて葉の葉緑体は、緑があせ、アントシアンの紅色だけが目立つようになってきて、美しい紅葉になるわけです。
アントシアンは糖分が変化してできるものですから、樹体内に糖分を多く含む樹種は、また紅葉も美しいはずで、実際、前に挙げたカエデ科、ブドウ科などに属する樹種は、特に糖分を多く含んでいます。
黄葉の色の元は、前項で説明した紅葉の色の元であるアントシアンとは異なり、カロチノイドという一群の色素が原因になっています。
カロチノイドという名称は、ニンジンの根に含まれている橙黄色の色素であるカロチンに基づくもので、黄色い花に含まれているキサントフィル類などがこの色素群になります。
これらのカロチノイドは、葉緑素と共に、葉緑体に元来一緒に含まれているもので、活力のある葉においてほ、葉緑素とカロチノイドσ峯酪比率は、およそ8対1であるとされています。
したがって、春から夏にかけての活力のある葉では、葉緑素の緑の也が表面に強く現われているため、カロチノイドの黄色は、表面上目だちません。
しかし、すでに説明したように、秋になって、葉の機能が衰えてくると、葉緑素が分解して、その垂が減少し、それまで目立たなかったカロチノイドの黄色が表面化することによって黄葉現象が起こります。
ですから、紅葉現象において、アントシアンという紅い色素があらたに形成されるのとは違って、黄葉現集においては、もともと葉緑体に存在していた色素が表面化することによって起こることが分かります。
そして、葉緑体に含まれるカロチ ノイドと葉緑素の比率は、ほとんど の樹種で同じであるとされていますので、比較的糖分が少なくてアントシアンの錐成が少ないときには、紅 葉とも、黄葉ともいえるような、紅 と戴色の中鯏的な色あいになること もあるわけです。

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