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「くま」という言葉には、多少なりとも「敬意を表する」「恐ろしい」「強いもの」という、表に現れ ない意味が古くはあったようだ。 そしてこの「恐ろしい」「強いもの」という影には、「大きい」という考え方も否定出来ない。 こう考之てみると、「くまざさ」などの葉が、普通の笹よりも大きいのが頷ける。 「もどき」という文宇は、冠詞ではなく、尻につく言葉であるん゛、これは本物「そっくり」という以外にさしたる意味は無いと思う。 考えて見れぽ余り価値のない「くだらない」ことであるが、こうしたことを考えて盆樹を植えてみるのも、一概に全く無意味だとは言えないような気がする。 エンジュ。 「エンジュ」は、大体盆栽にはなり難い樹種であるから、取り上げるのはどうかと思うが、近頃(実際には20年くらい前から}急速に、しかもみじかに増加した樹種で、生活との関連もあるので、ここに取り上げてみた。 「エンジュ」が最も多く使われるのは、現在のところ「街路樹」であるが、実際には古くから「鬼門よけ」の樹種として、一般の家庭の庭木にも使われてきた樹種である。 「エンジュ」が、「街路樹」として多く使われるようになったのは、昭和40年代の始め頃であるが、年代が浅くその形態が「アカシア」と非常に似ているため、混同される方も多いから、それを是正するのも又のささやかな目的の一つである。 |