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鉢植え樹種が要求する条件。 鉢植え置場∩環蓑条件を考えるとき、理想をいえビきのがありませんし、誰もがそれを望 んでも現実にはかなえられるものではありません。 そこで、理想には遠くても最低これだけは満たしたい、という最少の必要条件もあると思います。 しかしその最少条件も、多くの樹種がある鉢植えでは、すべてを一律に述べることもできません。 そこでここでは、培養上かなりの点で対照的な性質をもつ五葉松とサツキを比較しながら、その最少条件について考えてみたいと思います。 針葉樹の代表としての五葉松、広葉樹の代表としてのサツキ、この二つの樹種の性質を正しく知ることによって、他の樹種の培養管理にきっと役立つ知識が得られると考えるからです。 五葉松は鉢植え樹種のなかでは、耐寒性・大暑性のもっとも大きい樹種の一つで、年間を 通じて日照と通風の良いことを望みます。 また、夜露の降りることも欲します。 この夜露が大切なことは、五葉松に限らずすべての針葉樹に共通することです。 その点でいえば、五葉松の場合は屋上がもっともこれらの条件を満たしてくれる環境であるといえます。 鉢植え棚場を庭に設けることができない方でも、見晴らしのよい屋上に鉢植え置場を作ることは、工夫しだいで可能だと思われます。 |