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思い出温泉宿

温泉宿
ハービーとわたし。
「アメリカで生まれたジャズという音楽が、世界的文化になった証であり、非常に意義のあること。
変化を感じた。
だれも受賞を予期していないわたしを選ぶのは、とても勇気の要ることだっただろう」米グラミー賞で、「最優秀アルバム賞」を受賞した、ハービー・ハンコックが日本の某新聞社の電話でのインタビューに語った喜びの言葉である。
最優秀アルバム賞に輝いた彼の作品「リヴァー」はジャズ作品としては四十三年ぶりとなる快挙だそうだ。
 「本当に素晴らしい日ですね。
まず、今までの因習に囚われず、賞を贈ってくれたことに感謝します。
今日は不可能が可能になることが証明された夜なのです。
本当にありがとうございます」 ハービーが語った言葉には深い意味があったという。
人種差別や肌の色によるさまざまな苦難があったのであろう。
筆舌につくしがたい苦悶の末勝ち取った栄冠なのだ。
 ハービーがグラミー賞を受賞したその日、わたしたち仲間や同志はハービーとともに、「最優秀アルバム賞」受賞の快挙を我がことのように喜び祝した。
ペット(犬と猫とうさぎ)の抜け毛取り ピロコーム   ピロコームとは 
 ハービーは島国日本の東の端っこにいるわたしのことは全く知らない。
でもわたしはハービーのことはよおく勝手に知っている。
残念ながらわたしはまだハービーに会うチャンスを得ていないが、多くの仲問同志たちは会っているのだ。
わたしもいつかハービーに会える日がきっとあるはず、わたしのことを全く知らないハービーとわたしだけれど繋がりあるのだ。
同じ志を共有する同志なのだ。
 遥か彼方の海の向こうのハービーとはひとつ組織の中の仲間であり同志なのだ。
 いわばひとつ釜の飯の仲なのだ。
勝手に同志なのだ。
 ハービーだって会えば、わたしが同志であることを解ってくれる、同志であるということを認めてくれるのだ。
絶対的自信がある。
大袈裟でもなければ、嘘でもホラでもないのだ。
何故アンタごときが、ハービー・ハンコックの仲間なのだ、同志なのかって。
それは秘密、シークレットです。
今はハービーの名誉のために、その繋がりを明かすことはできないのだ。
ちっちゃな島国の東の端っこの、こんなしょぽくれたおねえさんと仲間、同志だなんて、でも、ハービーはそれを恥じたり、憤慨したりは決してしない、彼とわたしは戦友なのだ。
だってハービーとわたしは志を同じくする同志だもの。
何度も言う、ハービーとわたしは志を同じくする同志なのだ。
異国という枠を超えた、人道的人間主義と世界の安泰と平和を常に願い同じ哲学の道を生きる同志なのだ。
平等な世界、平等な存在として志を同じくする同志なのだ。
そして、物事を地球規模でいや宇宙規模で思考する、あくまでも人間同士としてのかけがえのない同志なのだ。
誰が信じなくてもいい、何度でも言う、ハービーとわたしは間違いなく同志なのだ。
ハービーとわたしの繋がり、何故仲間なのか何故同志なのか、はっきりと明かす日がいずれ訪れる、その時は包み隠さず全てを明かそう。
それまで待っていて欲しいのだ(別に期待していない? そんなこと言わないでよ)。
ハービーはプライベートでたびたび来日している。
つい先日も日本の同志のもとを訪れている。
そしてこの日本に彼が人生の師と仰ぐ人物がいるのだ。
「苦難が深いほど人生の真価は輝く、伝統に縛られるな、新しい自分の伝統を作るのだ」と師は苦悩する彼に語ったそうだ。
 彼は日本滞在中に妙法、いわば人生哲学に出合い、それは何ものにもとらわれない伸びやかな、形式ではない自由な教えなのだと知り、七二年仏法に帰依したのである。
 わたしもお箸の国の仏教徒だ。
そのライン上でもわたしたちは同志なのだ。
 ハービーは、日本でいう還暦を遥かに過ぎた今もなお、強靫な精神力と柔軟な心ではばたいているのだ。
米音楽界の最高峰、グラミー賞「最優秀アルバム賞」受賞本当におめでとう。
 ハービーありがとう、感動をありがとう。

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